株式会社の発起人（ほっきにん）とは？

発起人（ほっきにん）とは、株式会社を設立するにあたって、どのような会社をつくるのかを企画・立案し、具体的な設立の手続きを進めていく人のことをいいます。

法律上は、会社設立の企画者として、定款に署名（または記名押印）した者のことをいいます。

〔ですから、設立の手続きをおこなう行政書士や司法書士は、発起人の方からの依頼にしたがって上記の業務を代行するという位置づけにすぎません。〕

また、発起人は、1株以上の株式を引き受けることが義務づけられています。

つまり、発起人になる人（または法人）は、同時に新しく設立される会社の株主でもあるわけです。 

発起人になるための資格制限はありません。

保護者の同意があれば、未成年であっても発起人になることができます。

〔未成年が発起人になる場合には、定款の認証手続きを受ける際に、「法定代理人（父母）の同意書」、「法定代理人（父母）の印鑑登録証明書」、「戸籍謄本」を添付書類として提出します。〕

※ 未成年が発起人になる場合の取り扱いは、公証役場によって異なる可能性がありますので、事前にご確認ください。

また、自然人（人間）に限らず、会社などの法人でも発起人になることができます。 

ただし、法人格のない組合（民法上の組合など）は、発起人になることはできません。

現行法上は、発起人が1名のみでも株式会社を設立することができます。
〔もちろん、複数人でもO.K.です。〕

ですから、あなたが会社を作りたいと思い立った場合、あなた自身が発起人になれば、それで発起人の人数についての法律上の要件は満たすことになります。

会社設立の手続きをする際に、発起人になる方は下記のものを用意しておく必要があります。

　　〔個人の方が発起人になる場合〕

• 個人の印鑑証明書〔3ヶ月以内に発行されたもの〕
  〔※ 発起人でかつ取締役にもなる方は、合計2通必要です。〕
• “発起人名義の預金通帳”
  〔※ 発起人が複数人いる場合には、発起人代表の方のみ預金通帳を用意すればO.K.です。〕

　　〔法人（会社など）が発起人になる場合〕

• 法人の印鑑証明書〔3ヶ月以内に発行されたもの〕
• 法人の登記簿謄本〔3ヶ月以内に発行されたもの〕 

発起人のおもな業務内容をあげると、以下のとおりになります。　

１．定款の作成・認証を受ける手続き

２．株式会社を設立するための必要事項の決定

３．出資金（資本金）の払い込み

４．設立登記の事務

･･･などです。

簡単に言えば、発起人の業務とは、『新たに会社を設立する際の諸々の手続きをすること』ということですね。